生きづらいなら開き直って適材適所へ
Twitterである方が発達障害の本についてコメントされていた。

「大人の発達障害」をうまく生きる、うまく活かす(小学館新書)
へーと思いながらも、もしかして自分の無能っぷりは発達障害なのではないかと思って本書を手に取ってみた。読んで見ると、発達障害かどうかに関わらず生きづらいなと思ってる人には自分の特性に気づかせてくれるし、仕事上どうするべきか役に立つポイントがあったので、それらの感想をまとめておく。
現在は認識が広まっているが、適切に診断されるかどうか怪しいし、本書でもグレーゾーンがあると何度か指摘している。本書の定義では発達障害である特徴が顕著で生活に支障をきたし、本人の努力で改善できない場合であるとされている。
発達障害は以下のような特徴があり、
治療すれば治るものではなく、持って生まれた特徴のようなもの。下図のように分類、または特徴が混ざっている場合がある。
読み進めていくと、どうやら私はPDDの傾向があるようだ。そういう特徴がある人を簡単に例えるとTwitterやはてなブックマークのコメント欄等で難癖付けたり言葉狩り警察をするような傾向のある人である(私がそうであるとは言っていない)。
冒頭で自分は無能だからと書いてしまったが、別に発達障害だからと言ってなにも成し遂げられないわけではない。本書によると偉業を成し遂げた人に発達障害の人は多いらしい。
またシリコンバレーのITエンジニアにもそういう傾向があるらしい。発達障害は脳の強いアンバランスさが際だったものなので、上記の人達はその長所や特性を活かした結果だとされている。自分はそのアンバランスが中途半端なのかもしれない.....。
どんな問題かと言うと、仕事をうまく進められない。それに対して小手先の道具を改善したり、集中できるように生活リズムを整えたりしてきた。そういうことじゃなかったというのが63ページに書かれている。
足りかなったのは作業の段取りだったんだー!!
いや、作業の段取りをしてこなかったわけではない。段取りのための作業時間を見積もるが苦手で、できることならあまりやりたくないし、適当に見積もってた。そんな時間があれば作業を進めたいと思ってた。そして、作業が遅れたら全体の作業を見直すよりもそれこそ作業を進めるべきだ!となっていた。
このようにPDDのタイプとしては、全体で見るともっとリソースを割くべき作業があるのに、目の前の作業に没頭し、その上完璧主義で、割り込み作業等に臨機応変に対応できない。
そんな特徴を補うため段取りの重要性について気づかせてくれた本書の存在は非常に大きい。仕事への戦闘力チョロすぎである。
「エンジニアとして世界の最前線で働く選択肢」を読んだの記事でも書いたけど、例えばアメリカで英語がネイティブのように会話ができない状態で就職するならば、そのハンデを上回るほどの技術力がない人間を雇いたいと思うか?という人事的な話である。
また、もうひとつ本書に書かれている疑問点として
大企業にはそういう傾向があるかもしれないが、丁寧に説明できないようなブラック企業の若者は酷使されて、田中先生のところへ訪れないから表面化しないだけじゃないのと勝手に思ってしまう。
また、本書で発達障害の当事者として登場される笹森さんという方も介護施設で働いていたが組織になじめず現在はフリーランスとのこと。やっぱり現実的には寛容な職場は少ないのではと思う。とは言え、先にも書いたように、接し方のパターンが提示されていること自体に意義があり、これから受け入れられる職場を増やすための準備のものであると解釈している。
ちなみに、 精神障害者保健福祉手帳を取得すれば、障害者枠として就労の可能性があり、会社側としては行政からの助成金などの支援が受けられるとのこと。
どうやって適所へ行くかは、自己分析が重要だ。もちろん、生活に支障をきたすほど生きづらいと感じている人は、まず医療機関にて診断してもらった上で自己分析を行う方がいいだろう。
自分は何が得意で何が不得意かを明らかにするには、個人的に日記を付けるのをおすすめしたい。日記にはその日の嬉しかったことや腹立ったことなど感情的に殴り書きしてもいいが、書き終わったら一呼吸おいて、以下の点に注意して分析したい。
笹森さんの場合だと以下のように工夫されている。
そういった工夫をしつつ、精神保健福祉士、心理社会教育の講師や相談員のフリーランスとして活動されている。
先の偉人のように、活かせる特徴や短所と思ってたが逆手に取れる特徴が見つかるかもしれない。
また、本書ではPDDのタイプは、農耕民族的でじっくりひとつのこと極める力があり、一般常識からかけ離れた発想や拘りができる。得意なことで勝負すべきとのこと。
まあ、私としては、まずは適切に段取りできるように、日々の作業時間の見積もりの反省を日記に書いていきながらカイゼンしていきたい。
「大人の発達障害」をうまく生きる、うまく活かす(小学館新書)
へーと思いながらも、もしかして自分の無能っぷりは発達障害なのではないかと思って本書を手に取ってみた。読んで見ると、発達障害かどうかに関わらず生きづらいなと思ってる人には自分の特性に気づかせてくれるし、仕事上どうするべきか役に立つポイントがあったので、それらの感想をまとめておく。
どこからが発達障害?
当たり前だが医師に診断されると発達障害と言えるが、10数年前まで医師の間でも大人の発達障害というものの認識がなかったそうだ。その発達障害に伴って疲弊した症状である鬱状態として診断されことがあったとのこと。現在は認識が広まっているが、適切に診断されるかどうか怪しいし、本書でもグレーゾーンがあると何度か指摘している。本書の定義では発達障害である特徴が顕著で生活に支障をきたし、本人の努力で改善できない場合であるとされている。
発達障害は以下のような特徴があり、
- 対人関係の障害
- コミュニケーションの障害
- 不注意
- 衝動的な行動
- 読む、書く、計算が苦手
- etc...
治療すれば治るものではなく、持って生まれた特徴のようなもの。下図のように分類、または特徴が混ざっている場合がある。
読み進めていくと、どうやら私はPDDの傾向があるようだ。そういう特徴がある人を簡単に例えるとTwitterやはてなブックマークのコメント欄等で難癖付けたり言葉狩り警察をするような傾向のある人である(私がそうであるとは言っていない)。
冒頭で自分は無能だからと書いてしまったが、別に発達障害だからと言ってなにも成し遂げられないわけではない。本書によると偉業を成し遂げた人に発達障害の人は多いらしい。
- トムクルーズ(ADHDとLD)
- キアヌ・リーブス
- ウーピーゴールドバーグ
- オーランド・ブルーム
- スティーヴン・スピルバーグ
- アインシュタイン
- 黒柳徹子
またシリコンバレーのITエンジニアにもそういう傾向があるらしい。発達障害は脳の強いアンバランスさが際だったものなので、上記の人達はその長所や特性を活かした結果だとされている。自分はそのアンバランスが中途半端なのかもしれない.....。
PDD傾向への対策
自分の場合は生活に支障と言えるほどのもはないが、PDDの特徴を元に人生失敗している感は否めない。まあ、PDDであると診断されようとも、されまいとも、目の前の生きづらい問題があることには変わりがないし、例えば失敗人生なのだからいい車買うの諦めましょう.....ということにはならない。開き直って問題を解決していくしかない。どんな問題かと言うと、仕事をうまく進められない。それに対して小手先の道具を改善したり、集中できるように生活リズムを整えたりしてきた。そういうことじゃなかったというのが63ページに書かれている。
仕事ができるといわれる人たちは、複数の業務を同事に頼まれても慌てることがありません。そういう人たちはまず、仕事の全体量をつかむのが上手ですし、それぞれの仕事に対して時間や労力を的確に分配できます。また、どのように進めれば最短で最大の成果が得られるかを考えて計画をたてることに長けているのです。
足りかなったのは作業の段取りだったんだー!!
いや、作業の段取りをしてこなかったわけではない。段取りのための作業時間を見積もるが苦手で、できることならあまりやりたくないし、適当に見積もってた。そんな時間があれば作業を進めたいと思ってた。そして、作業が遅れたら全体の作業を見直すよりもそれこそ作業を進めるべきだ!となっていた。
このようにPDDのタイプとしては、全体で見るともっとリソースを割くべき作業があるのに、目の前の作業に没頭し、その上完璧主義で、割り込み作業等に臨機応変に対応できない。
そんな特徴を補うため段取りの重要性について気づかせてくれた本書の存在は非常に大きい。仕事への戦闘力チョロすぎである。
職場で受け入れられるの?
本書では発達障害系の特徴のある部下を持つ上司はどう接するのがいいのかといろいろな例が記述されている。あらゆる可能性が提示されてて良いと思うが、正直、こんなに受け入れてくれる職場があるのだろうかと疑問に思ってしまう。チームとして仕事するならメンバーもその人に配慮することになる。「エンジニアとして世界の最前線で働く選択肢」を読んだの記事でも書いたけど、例えばアメリカで英語がネイティブのように会話ができない状態で就職するならば、そのハンデを上回るほどの技術力がない人間を雇いたいと思うか?という人事的な話である。
また、もうひとつ本書に書かれている疑問点として
とくに発達系の課題がある人には、より丁寧な対応を心がける必要があります。幸い最近の職場は、新人に対する仕事の事前説明はかなり丁寧になっています。人材の即戦力化が求められるからでしょうが、昔のように「説明よりも実践」「習うより慣れよ」と言ったアバウトな考え方はあまり聞かれなくなりました。(105ページ)
大企業にはそういう傾向があるかもしれないが、丁寧に説明できないようなブラック企業の若者は酷使されて、田中先生のところへ訪れないから表面化しないだけじゃないのと勝手に思ってしまう。
また、本書で発達障害の当事者として登場される笹森さんという方も介護施設で働いていたが組織になじめず現在はフリーランスとのこと。やっぱり現実的には寛容な職場は少ないのではと思う。とは言え、先にも書いたように、接し方のパターンが提示されていること自体に意義があり、これから受け入れられる職場を増やすための準備のものであると解釈している。
ちなみに、 精神障害者保健福祉手帳を取得すれば、障害者枠として就労の可能性があり、会社側としては行政からの助成金などの支援が受けられるとのこと。
適材適所へ行くには
まあ、現実は厳しいので、表題にある通り適材適所なところへ行って、特徴を活かしましょうということである。どうやって適所へ行くかは、自己分析が重要だ。もちろん、生活に支障をきたすほど生きづらいと感じている人は、まず医療機関にて診断してもらった上で自己分析を行う方がいいだろう。
自分は何が得意で何が不得意かを明らかにするには、個人的に日記を付けるのをおすすめしたい。日記にはその日の嬉しかったことや腹立ったことなど感情的に殴り書きしてもいいが、書き終わったら一呼吸おいて、以下の点に注意して分析したい。
- 自分の長所や長けている点
- できなかったことや失敗した点
笹森さんの場合だと以下のように工夫されている。
- 数字を扱う仕事が困難なので、確定申告では必ず税理士がいる日に行って相談しながら記帳
- 苦手な事務は最小限になるように工夫
- 書類が多いと混乱するのでペーパーレスに
そういった工夫をしつつ、精神保健福祉士、心理社会教育の講師や相談員のフリーランスとして活動されている。
先の偉人のように、活かせる特徴や短所と思ってたが逆手に取れる特徴が見つかるかもしれない。
また、本書ではPDDのタイプは、農耕民族的でじっくりひとつのこと極める力があり、一般常識からかけ離れた発想や拘りができる。得意なことで勝負すべきとのこと。
まあ、私としては、まずは適切に段取りできるように、日々の作業時間の見積もりの反省を日記に書いていきながらカイゼンしていきたい。
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