居酒屋巡りの焼き鶏図鑑として

暖かい時期は時々七輪で鶏を焼いたりする。もっとうまく焼けたらなと本書を読んでみた。


焼とりの技術　最新人気店の旨さの秘訣


が、レシピ本ではなかった。

作っている手順のようなものは写真付きで載っているが、作ってみるには情報が少ない。それもそのはず、実際の人気店での手順が解説がされているからだ。同じようにできてしまっては商売あがったりであろう。
ただ、一見すると作れそうなくらいには細かく写真付き解説が載っている。人気店の企業秘密がバレず、立ち読みするとレシピ本と誤解する程度にはうまい塩梅なのだ。

七輪で焼く程度であれば、スーパーで手に入りやすい鶏のムネ・モモ、鶏皮、手羽先等で十分ではあるが、本書ではそれら以外にも内臓系や聴き慣れない部位、豚バラ、牛肉と幅広い。
焼き鶏の図鑑という位置づけである。

対象とする読者は、

• 焼き鶏屋を経営してみたい人
• 普段何気なく食べてる焼き鶏はどのように作られてるか知りたい人
• 普段の焼き鶏に飽きて新しい焼き鶏に出会いたい人

と言ったところか。初心者が基本的な焼き鶏を１種類作ってみようという人には向かない。ただ、コツなどは掲載されているので、焼き鶏の基礎がしっかりしてる人には料理の幅が広がるかもしれない。

一人で焼き鶏屋や居酒屋へ訪れた際、本書で確認しながら注文すると孤独のグルメが捗るのかもしれない。ただ、携帯するにはちょっと大きいしkindle版がないのが残念である。まあ予習用として。